ふと我に返るごとくの夏の夕 ここにこうしている我は誰(た)ぞ
「決めたこと」ソプラノの主は微笑みて 山百合のごと とめるすべなく 我が夫(つま)のスリッパの音聞き分けつ 小部屋を巡る人間ドック
その日来てコイルとなりて廻りたる 猫を獣医師は「てんかん」と診る
花柄のネッカチーフがしわくちゃの 小顔包みしスナフキンばあちゃん 「昨年はカラ梅雨だった」と言いみれば 「それが岩手(ここ)の。」と二巡目の初夏
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