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猫15夫40夏の夜に
同じ姿勢(かたち)で夢野漂ふ
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たちぎれし つるの先には涙球(なみだだま)
伸びゆく筈を つめてふくれて
失った右後ろ足 動きいる
右耳の痒み「掻くのは俺や」
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教会の子ら遊び弾くピアニカの
賛美歌の次に「♪アカジニシロク...」!?
北に住み 西の月刊情報誌 取り寄せし訳を
書店主は問わず
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前かごをパンくずで満たし岸に立つ
少年の背に「だけど続ける」
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遠き地の駅前にありて
我が父の 我が母のような背中見る朝
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「ここどごだぁ!?」運ばれて来し鉢に乗り
着きしベランダ 吠える蟻たち
風呂で聞く 急ぎ去りゆく線路音(ね)は
頭(かしら)を北にとる「はるか」なり